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2003年5月10日(土)
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磯の観察会
鎌倉市材木座・和賀江島 |
■海って、海水浴したり、サーフィンしたりして、人間が遊ぶためのところ? いえいえ。海は、たくさんの生物たちの大切な住みかであることをわすれてはいけません。海の生物たちに会いたかったら、砂浜ではなくて、ゴツゴツ岩がたくさんある磯をたずねてみましょう。 ■和賀江島は、鎌倉時代に木材貿易の拠点として築かれた港です。現在は石ころの残骸が残るのみ。ここの石は、長い年月のあいだに波によって転がされ、ぶつかりあって、「転石(てんせき)」と呼ばれる丸い削られた姿になりました。転石が集まる「転石地」は、磯の生物の宝庫です。いったい、どんな生物が暮らしているんだろう・・?今日の講師は、NHK教育テレビでもおなじみのナチュラリスト・長谷川孝一先生ことヒゲさん。子どもたちはさっそくグループに分かれて磯にくり出しました。 ■磯の生物の多くは、風や太陽、波にあたらないように、石の下の方にたくさん隠れています。転石をゴロンと転がしてみると、隠れていた生物がその姿を現します。(ひっくり返した石はかならず表と裏を元にもどしましょう。)子どもたちは、転石の下から次々に生き物を発見。ヤドカリやカニはウジャウジャ出てきます。ばふんウニ、ゴカイ、うみうし、ダンゴイカ、ハゼ・・・珍しい生物を見つけては歓声をあげます。 ■次に、つかまえてみましょう。しかし、それは行動をよく観察するため。同じ生き物はとらなくていい。つかまえた数を競うのはナンセンスです。生き物たちをびっくりさせないように、手を水にぬらして冷やしてから、そっとさわってみます。手のひらにのせてみる、裏がえす、つっつく、くすぐる等。ユニークな反応をみせる生き物はどれかな? ■観察が終わったら、生物たちをもといた所にもどしてあげます「家に連れて帰りたい」「友だちに見せてじまんしたい」という気持ちもあるけれど、この生き物たちの家はこの海なんだということをわすれないで。 ■着替えてから室内に移動。今日出会った生物の絵を描き、転石を描いた大きな紙に貼って発表しました。最後は、「転石地は君たちみたいな海の生物の子どもたちが育つ場所です。だから大事にしないとね。」というヒゲさんのお話。中味の濃い、とても貴重な体験ができました。 |
↑ 転石地は磯の生物の宝庫。大潮の日をねらおう。 | ↑ 転石をもちあげてみると、生物がたくさん! |
↑ くぼ貝、石畳貝など、巻き貝いろいろ。 | ↑ ゴカイはつっつくと縮む。 |
↑ バフンウニの裏側
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↑ シロウミウシ
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↑ タコみたいなダンゴイカ
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↑ 定規も持っていると便利
(テッポウエビ) |
↑ これがゴカイの卵 |
↑ こちらはアメフラシの卵
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↑ イトマキヒトデの表と・・ | ↑ 裏側、ジャ〜ン! |
↑ 見た生物を絵に描いてみよう。
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↑ 石のどこにどんな生物がいたかな? |
集合場所
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材木座海岸 和賀江島の碑近く |
時 間
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8時45分集合 解散12時10分 |
持ち物
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・ 濡れてもよいスニーカーや上履き(サンダルは滑って危険) 靴下(足首もけがをしやすい) ・ シャベル、バケツ、網など ・ 観察用のプラスチック水槽、バットなど ・ フリース、ウィンドブレーカーなどの上着(海の水と風は冷たい) ・ タオル、着替え、履き替えの靴 ・ セーターや毛布、あったかい飲み物など体を温めるもの ・ 長袖や帽子など、日光対策 ・ 傷テープ、薬品、洗い水などのケガ対策も ・ 図鑑、ノート、筆記用具など |
内 容
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9:00 オリエンテーション 参加にあたっての注意、今日のプログラムの説明 9:15 チームに別れて自己紹介 9:40 「海の生き物探検」開始! 10:30 集合して、生き物観察 〜観察が終わったら、磯に返そう〜 11:00 公民館へ移動 11:10 磯の生物を絵に描いてみよう 11:40 グループ毎に発表、ヒゲ先生のお話 |