発達が気になる子への支援

障害児やグレーゾーンの子どもと家族の暮らしをささえるために、現在は法に基づいた支援(制度やサービス)が整ってきています。経済的、介助的、教育的など多面的な支援があります。

支援を受けましょう

  • 発達を促すための療育は、障害の疑いや障害未満のグレーゾーンも対象になるようです。
  • 手帳があると金銭的なメリットが大きいので、医療費や介護にお金の掛かる障害では、早めに取った方がいいですね。
  • 子どもや親のためにどんなサービスがあるのか調べましょう。診断されていなくても使えるものがあります。
  • 障害が確定した場合、手帳を取得することで受けられるサービスが増えます。

グレーゾーンでも使える支援

  • 公的機関での各種相談や知能検査・発達検査は、基本的に無料で受けられます。
  • 鎌倉市が行っている親子グループ指導やリハビリは無料で受けられます。乳幼児健診の後に勧められることが多いです。
  • 障害福祉サービスは診断名や手帳なしで受けられます。基本1割負担、相談系サービスは無料です。ホームヘルプや外出の付き添いなどのサービスは日常生活に介助が必要な方が対象ですが、未就学児の療育を行う「児童発達支援」、小中高の学童保育や余暇活動を行う「放課後等デイサービス」などはグレーゾーンでも利用できます。手続きは鎌倉市障害福祉課へ。
  • 通常学級在籍の児童が対象の通級指導には、診断名や手帳は必要ありません。
鎌倉市障害福祉課への申請書類

障害児が使える支援

  • 手帳を持っていると、障害の種類や程度に応じてさまざまな行政サービスが受けられます。
    給付金や年金の支給、医療費の補助、税金や水道代の減免、公営住宅の入居優遇など。
  • 身体障害者と知的障害者には鉄道・バス・有料道路・飛行機など交通運賃の割引があります。通常、手帳区分が第1種(重度)の場合に本人と介護者が対象です。その他の場合は交通機関によって対応が異なります。
  • 精神障害者は交通運賃の割引対象外でしたが、2018年以降順次、航空各社が障害者割引を拡大して適用されるようになってきています。
  • 公共施設、民間企業などで、手帳を見せると料金の割引や利用上の配慮をしてくれる場合があります。
    動植物園、美術館、スポーツ施設、映画館、テーマパーク、Jリーグ観戦、携帯電話、生協宅配など。
  • 鎌倉では手帳提示で入場無料になる文化施設や寺社が多数あります。施設により条件は異なります。

障害者手帳

  • 「精神障害者保健福祉手帳」は2年ごとの更新が必要で交通機関の割引がほとんどない。発達障害でも「療育手帳」が取れるならその方がいいな。
  • 知的遅れが軽度で、本人が嫌がるので手帳は持っていません。でも18歳を過ぎると「療育手帳」が取りづらくなるし、障害者枠での就職やいろんな優遇サービスが一生続くことを考えると迷います。
手帳の種類対象者
身体障害者手帳身体障害者福祉法に定められた身体機能の永続的な障害で指定医師の診断書がある人
療育手帳児童相談所または総合療育相談センターで知的障害と判定された人
精神障害者保健福祉手帳初診から6ヶ月以上経過し、精神障害のために日常生活または社会生活上に制限があると認められた人
  • 障害者手帳とは、身体・知的・精神のいずれかに一定以上の障害があることを示す証明書です。
  • 手帳は強制ではありません。希望者が申請して取得するものです。不要になったら返還できます。
  • 申請の窓口は鎌倉市障害福祉課です。
  • 「身体障害者手帳」の対象になる障害の種類と程度は法律で決まっていて、その他の部位に障害があっても手帳は取得できません。
  • 「療育手帳」は18歳以前に知的な発達に遅れがみられる人が対象です。18歳を超えてから取得する場合は、受診歴、過去の検査結果などで18歳以前に障害があったことを認められる必要があります。
  • 事故などで18歳以降に知的機能に障害(高次脳機能障害)が起きた場合は「精神障害者保健福祉手帳」の対象となります。
  • 発達障害は「精神障害者保健福祉手帳」の対象です。神奈川県では、自閉症の診断がある場合、知的境界域であっても「療育手帳」が取れる可能性があります。
  • 重複した障害がある場合、2つまたは3つの手帳を同時に持つこともできます。