周りの子と比べたり、健診で指摘されたり。発達が気になったら、何をすればいいのでしょうか。
他の子と違うかも…
- 漠然とした不安ですか? 具体的な問題がありますか?
- 健診や幼稚園・保育園で、何か言われていますか?
- まずは現状を把握しましょう。どんな時にどこが違うんですか?
- 健診で保健師さんに、専門家に相談した方がいいと言われてびっくり! うちの子、普通じゃないの?
- パパは子どもなんてそんなものと言うけど。他の子と比べるとやっぱり違う、育てにくいと感じる。
- 障害っていうほどじゃない……でも、うまくいかないことが多くて本人もつらそう。
- 一見そうは見えなくても、身体の問題や発達のつまずきがある場合があります。診断上は障害ではないグレーゾーンでも、不便や生きづらさを感じていることがあります。発達を手助けする教室や預け先などの福祉サービスは、グレーゾーンでも利用できます。困ったことがあったら相談してみましょう。
相談しましょう
- せっかく行くのに、ただの愚痴ではもったいない。どこが気になっていて誰がどんなことに困っているのか。うまく伝えられるよう、相談したいことを整理しておきましょう。
- 相談に行く先々で、生育歴、相談のきっかけ、現在の子どもの様子などを詳しく聞かれたり、問診票を書かされたりしました。あらかじめ紙にまとめておくといいです。
- 最初は地域のいろんな情報を持っている相談先へ。必要に応じて保健・医療・福祉・教育などの専門機関へ繋いでもらい、更に詳しく相談します。鎌倉では、子どもの発達に関する総合的な相談窓口として、市の発達支援室があり、専門の各機関や市役所の関連各課との連携も行っています。他に民間の相談事業所もあります。
- 児童発達支援や放課後等デイサービスなど、利用したい福祉サービスが決まっている場合、そこから手続きに必要な相談窓口を紹介してもらえます。
- 市の健診は予約なしで相談できるチャンスです。うまく活用しましょう。
- 1対1の相談ではなく、他の親子と交流しながら悩みを話せるような、親たちを支援する場もあります。
- 焦らず落ち着いて子どものことを考えられるように、親が安心できる相談先を見つけられるといいですね。
- 相談窓口では選択肢を示してくれますが、その先に進むのは親の判断になります。
- 発達支援ハンドブック(鎌倉市)
- 少し発達が気になったときに相談できる窓口や福祉サービスの利用方法など。
どうしたいのですか?
- 子どものことをもっと理解したい。親が家庭でもできることを学びたい。
- 毎日を楽しく過ごしてもらいたい。気持ちを安らげる場を与えたい。
- 身の回りのことを自分で出来るようになってほしい。衣食住の苦手を克服してほしい。
- 親の仕事や休息のために、子どもを預けたい。家族の負担を減らしたい。
- 誰かに悩みを打ち明けたい。情報交換したい。
- 子どもにどうなってほしいのか、親はどうしたいのか。家庭によって何を重視するかは異なります。
- 家庭の方針が決まっていると、どんなサービスが必要なのかわかり、相談に行っても適切なアドバイスを受けやすくなります。
専門機関へ
- 専門機関は最初の予約が取りづらく何ヶ月も待たされることがあります。相談だけでも先にして繋がっておくと、必要な時に比較的スムーズに利用できますよ。
- うちの場合、発達支援室のとりまとめで、子どもの主治医、心理士、担任の先生、療育の担当者が一堂に会して、それぞれ専門の立場から意見を出し合い、親と一緒に今後の方針を話し合ってくれました。
- 相談後、必要に応じて、医療機関や療育機関で検査、リハビリ、カウンセリング、アドバイス、個別指導やグループ指導などを受けます。
- 知能検査・発達検査を児童相談所などの公的機関で受ける場合は基本無料です。
- 集団生活になじめるよう、幼稚園・保育園・学校の先生に専門家がアドバイスしてくれることもあります。
- 子どもの状態をよく知るためには、医療機関を受診して診断をはっきりさせることも大切です。
- 療育や教育については、ページ下関連記事を参照してね。
- 保育・療育情報(神奈川県小児保健協会)
- 神奈川県内の療育センター、発達支援機関、相談先などの一覧。
- 子どもの心の診療機関マップ(国立成育医療研究センター)
- 子どもの心や発達に対応する診療機関を地域と診療内容・専門領域別に検索できます。
- 小児神経専門医のいる施設(日本小児神経学会)
- 小児神経専門医のいる全国の病院・施設を県別に掲載。認定医や発達障害の診療が可能な小児神経専門医の名簿もあります。
- 認定医(日本児童青年精神医学会)
- 児童青年精神医学会に認定された臨床医の氏名と所属機関の一覧。
障害があるかないか
- 障害か、そうじゃないかは、法律上の線引きに過ぎないんですよね。実際の境目は曖昧で、特に子どもの場合は成長による変化もあります。
- 障害とまでいかなくてもその傾向があるなら、障害の特徴や困りごとへの対処法を知ることで、本人も周りも暮らしやすくなります。
- 見た目でわかる障害の場合、あまり迷うことはありません。妊娠中から出産時、その後の健診などで、産科および小児科の医師から指摘され、障害が確定することがほとんどです。
- 発達障害、軽度の知的障害、片側の難聴や弱視などの場合、ある程度成長したり集団に入ってからわかることが多いです。大人になっても気付かれないまま過ごしている方もいます。
- 軽度の障害や障害未満のグレーゾーンの場合も、日常生活や社会生活においてさまざまな困りごとを抱えています。
- 成長と共に、困りごとの対象や程度は変わることが多いです(特に発達系)。
- 生活上の困難を支援するために、使える福祉サービスがあります。専門機関に相談してみることをおすすめします。
- ハートシティ東京(東京都福祉保健局)
- 「障害を知る」の中に各障害の特徴と障害別の困ったことへの対応方法事例があります。障害者理解促進のための東京都の特設サイト。
- 発達障害情報・支援センター(国立障害者リハビリテーションセンター)
- 発達障害に気づくポイント、具体的な対応方法など、本人と家族や支援者に役立つ情報を提供。
- 【特集】発達障害ってなんだろう(NHK健康チャンネル)
- 発達障害の子を育てる親や当事者の体験談、発達障害に関する情報記事、感じやすい「困りごと」への対処法など。